消費者のメディア視聴が分散化するのにあわせて、消費者とコミュニケーションを取る際にテレビCMとデジタル広告を組み合わせた横断的なメディアプランがよく活用されています。
キャンペーンの目的に合わせて、同一指標でテレビとデジタルの効果を比較する。
キャンペーンの方法を考える上では、マーケティング担当者はテレビとデジタルでどのような人にリーチしていたのかを把握する必要があります。
ここで、重要なポイントは、リーチを広げたい場合とフリークエンシーを重ねたい場合のどちらのケースにおいても、最終的に目的としているKPIを達成するために必要な人数に、適切な回数で広告を見てもらうことです。このような効果を評価するために、これまではテレビとデジタルのプロモーションは別部門で、それぞれに確認されてきました。また、テレビとデジタルで測定指標が異なっているために横並びで比較することが難しいケースが多くありました。このような数字を同じ測定指標で比較可能にするには、“人”ベースによる測定が必要です。デバイス単位ではなく、コミュニケーションの中心にいる“人”をベースに効果を測定することで、テレビとデジタルを同じ指標で比較ができるようにしたうえで、それぞれの目的に応じたデータを確認していくことになります。
ターゲットに対して狙い通りリーチ、適切な回数広告を見てもらえたのか?
1.テレビとデジタルの重複リーチを確認する。
先程の例で、テレビを見ていない人に対してデジタル広告でリーチしたい場合は、シンプルにテレビCMのみを見た人、デジタル広告のみを見た人、両方の広告を見た人というそれぞれの人数を把握できるようにすることが重要です。結果として、テレビとデジタルを組み合わせるリーチしたいと計画している目標のリーチ数を達成できているのかを把握し、達成できていない場合は、この結果から改善を図っていくことになります。
2.テレビとデジタルに合わせたフリークエンシーを確認する。
テレビCMの接触回数が少ない人に対して、デジタル広告で接触回数を増やしていく場合は、それぞれのメディア上で属性(例えば性年代)ごとのフリークエンシーを把握し、最終的にテレビとデジタルを合わせて、平均何回接触していたのかを把握することが重要です。例えば従来のテレビでは、若い人よりも年配の人のほうが広告を多く見ています。そこで若年層に対してはデジタル上で広告接触のフリークエンシーを高めたい場合を考えてみましょう。このような場合は、各デジタルメディアの年代ごとのフリークエンシーを確認することで、実際にバランスよく接触回数が重ねられていたのか評価し、できていなかった場合は、次回以降メディアの選定や配信設定を変更していくことも可能になります。また、先ほどの例の様に、テレビCMのみ視聴した人、デジタル広告のみ接触した人、両方で接触した人のそれぞれのフリークエンシーを確認することも重要です。両方のメディアで接触した場合に過剰フリークエンシーになっていないか、デジタルのみの接触者でフリークエンシーが不足していないか、といった詳細なデータを確認することで、より消費者に嫌われない、効果的なコミュニケーションの評価が可能になります。
今回ご紹介した分析の視点は、非常にシンプルな事例ですが、しかし、テレビとデジタルという、広告の出稿方法がターゲティング設定も異なるメディアを活用していく上では、シンプルな軸で、それぞれのメディアで、目的としているコミュニケーションを取ることができているのかを確認することが、どのようなアクションを取るべきかがわかりやすく、実際の改善に繋がります。



